長距離ランナーのように2012年02月23日

ふたたび、「メディア・サーカス」のお話です。
プロデューサーの飯嶋さんは、私の故郷茅ケ崎の出身と聞いて、妹のような親しみを感じました。(いや、娘のような、と言わないと失礼かな……)

彼女も交えて、いろいろな講座についての話をしていました。
私のエッセイクラスでは、互いに読み合う合評形式をとっています。自分の作品が人からどう読まれているのかが、わかってくるからです。
スピーチクラスでも同様に、自分の話す姿を録画して、客観的に自分を観察するのだそうです。上達の手段です。
スピーチも書くことも同じですか、という問いに、飯嶋さんは、こう答えました。
「種類が違いますね。短距離走と長距離走のように」
……うまい! 座布団3枚!
とは、声にこそ出しませんでしたが、なんと言いえて妙。

たしかに、作品が完成するまで、構成や言葉を何度も吟味して、時間をかけて書く作業は、見えない先のゴールを目指して、体調を整えながら、策を練り、ひたすら走っていく長距離走と似ています。
瞬発力よりも持久力、集中力よりも忍耐力が必要といえるでしょうか。

『歌おうか、モト君。』

ところでその日、私は拙著『歌おうか、モト君。』を、名刺代わりに渡してきました。
すると飯嶋さんは、さっそく10日後には会社のスタッフのブログで、本を紹介してくれたのです。
まずは読んでみてください。

http://ameblo.jp/mediacircus-staff/entry-11167892513.html

いかがでしたか。
私には最高の紹介文だと思えました。
お褒めの言葉をいただいたから、というわけではありません。
彼女は、私がこの本に込めたハートの鼓動をきちんと感じ取り、みずから共鳴し、それを言葉で表してくれた。すぐれた書き手であると同時に、すばらしい読み手でもありました。


飯嶋さんの紹介を書くのに、毎日考え続けて、何日もかかりました。
長距離ランナーというより、イソップ童話のカメのよう。てくてくとゴールを目指して歩きます。
でも、ゴールにたどり着いた達成感といったら! 
これがあるから、やめられないのです。同じですね。



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