ふたたび・ジョニーからの伝言 ― 2014年04月08日
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覚えておいででしょうか。
ジョニーというのは、以前の愛車のニックネームで、ベージュ色の7人乗りオデッセイのこと。
昨年の12月、車の買い替えで、10年乗っていたジョニーとさよならすることになりました。とはいえ、まだ車はきれいで、走行距離はわずか35000キロ。なのにディーラーに渡せば下取り価格もつかず、廃車になるという。もったいない。
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そんなとき、偶然が重なって、第2の人生をアフリカで過ごす話が浮上したのです。ケニアの貧村で献身的な支援活動を続けている塩尻さんのもとで、救急車代わりの足となって走る……。
ところが、ジョニーがケニアを走るには、大きな壁がありました。8年を超える車の持ち込みは禁止という法律があったのです。塩尻さんがあらゆる手段を検討したものの実現不可能という結論に至ったのでした。
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その後、ご縁があって、ジョニーは東北の被災地で活躍する道が開かれました。今も仮設住宅の子どもたちを乗せて走っていることでしょう。
でも、車を必要とされていた塩尻さんは、どうなるのだろうか……。ずっと心配していました。
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詳しいいきさつは、以下の記事に書いています。ご興味のある方は、ぜひお読みください。
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2013年12月7日:「私の愛車がアフリカの大地を走る!の夢」
2013年12月11日:「愛車がアフリカを走る!の夢は、形を変えて……」
2013年12月13日:「ジョニーからの伝言」
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塩尻さんが車を探していると知って、ほかにも行動を起こした方がいました。映画『うたごころ』の榛葉監督です。
この映画は、震災直後からの南三陸を舞台にしたドキュメンタリー映画で、2011年版と2012年版、私は2編の上映会に足を運び、監督の講演とあわせて深い感銘を受けました。
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榛葉さんは、中古車を扱う企業に話を持ちかけて賛同を得たのです。
この春、神戸港から一台の中古車が、ケニアの塩尻さんのもとに輸送されていきました。
そして、榛葉監督自身も現地におもむいて取材し、毎日放送のテレビ番組を制作。先月、関西圏で放映されましたが、インターネットでも同じ動画を見ることができます。
ケニアの子どもたちの現状、そこで支援活動をする塩尻さん一家、中古車寄贈の様子など、「中古車、未来を走る」という4編の短い動画ですので、ぜひぜひご覧になってください。
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私個人の力では、どうにもなしえなかったことを、榛葉さんはその行動力で実現させてしまった。おそらく、多くの方がたの協力あってのことだったと思います。
本当にうれしいかぎりです。
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コメント
_ SACHI ― 2014/04/09 22:41
_ hitomi ― 2014/04/11 19:51
「中古車、未来を走る」をご覧くださり、ありがとうございます! 美智子さんは本当に素晴らしい女性ですね。また、少しずつでもご紹介できたら、と思っています。
_ のろまな通信生 ― 2014/04/15 01:13
_ hitomi ― 2014/04/15 19:19
塩尻さんの様子、ご覧くださってありがとうございます。
本当に、行動力のある方ですね。とても同じようにはできませんから、せめてそれを皆さんにお伝えできれば、と思ってブログに載せてみました。それに、地球上には同じ人間でありながら、生きることが精いっぱいの人々がいることも……。
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「中古車、未来を走る」みました。リンクというのでしょうか、すぐに見られるようにしてくださって、感謝です。画面も美しく音も鮮明でさすが!と思いながら、何回も見ました。
塩尻美智子さんの言葉、『子供と別れるつらさ(を知っている私なので)子供と別れて死んでいった親の子供の面倒を、私が見させても
らっている」なんと言う優しさでしょう。胸がいっぱいです。