旅のフォトエッセイ:Vacance en France 2 ギャルリー・ヴィヴィエンヌ&オペラ・レストラン2014年07月22日

オランジュリー美術館が休み!? じゃ、次へ行こう!

ということで今度は、友人からのたってのススメで、ギャルリー・ヴィヴィエンヌに行ってみた。

パリにはパッサージュと呼ばれる場所がいくつかある。日本でいうなれば、屋根付き商店街、アーケード街だが、フランスのそれは、格段におしゃれ。特にこのヴィヴィエンヌは19世紀に造られた時から美しさの評判高く、パッサージュの女王と呼ばれているとか。

すでに6時を回っていたから、閉店した店もあったけれど、それでも外からじゅうぶんに楽しめた。

自然の光を取り入れる天井も、床のモザイクも、女王の名に恥じない美しさだ。

天井の格子も……

床のモザイクも……


古本屋さんも……

ポスターに注目。

これは紅茶の店に貼ってあったポスター。

キャリー・パミュパミュみたいな女の子の絵が描いてあると思ったら、帰国してからよく見ると、HARAJUKU MODEの文字も。

タイトルの〈ANGELIC PRETTY〉というのは、いつまでも天使のようにかわいらしく、夢見る女の子でいましょ、というパーティのことらしい。日本からも大勢参加して、前の週に行われたということを、日本のサイトで知った。

クール・ジャパンもいろいろなシーンで活躍中というわけね。

アートフラワーの店。

まだ開いていたこの店は、L’Aparte

紙で手作りされたアートフラワーが所狭しと咲き誇っている。大小の花のひとつひとつ、そしてそのレイアウト。すっかり魅了されてしまった。

L'Aparteの店内。


小さくたたんで持ち帰れるものを、花の好きな母のおみやげに買った。

古いオルガンも……


アンティークなオルガン。

立ち去るころになって、演奏が聞こえてきたが、時間もないので、先を急ぐことにした。

パッサージュの裏口

 ○

やって来たのは、ふたたびオペラ座。オペラではなく、ディナーのため。

出発前から、娘に本場のフランス料理をごちそうする約束をしていた。旅行会社のひとに相談したところ、2年前にオープンしたL’OPERA RESTAURANT を教えてくれた。あのオペラ座の内部にモダンなレストランができたという。

早い時間なら予約なしで入れるとのことだった。

 

まだ旅の初めの元気なうちに、美味しく食べたい。楽しみにしていた。

メニューは英語とフランス語でわかりやすい。前菜、主菜、デザートから1品ずつ選べばOKだ。

amuse-gueule et vine


初めに、アミューズと呼ばれる突出しのような一品が、白ワインのグラスとともに運ばれた。トマトの軽いジュレのようなグラスに、セロリスティックが添えられている。

娘の前菜。

私の前菜。


前菜に、娘はナス、私はホワイトアスパラの料理を頼んでみる。

野菜がふんだんでうれしくなる。しかも、見た目も味も、よく素材を生かしている。

テーブルもゆとりのスペースで置かれている。


8時を回るころには、店内はほぼいっぱいになった。日本人は見当たらない。パリの人たちが仕事の帰りに食事を楽しんでいる、といった感じだろうか。

娘の主菜。


娘の主菜は、チキンにキノコソース添え。大きな二切れ。胸肉だけれど、とてもやわらかくて濃厚な味わい。こんなにおいしい胸肉の料理は、日本ではなかなか味わえないのでは、と思った。

私の主菜。

私は、固いものを敬遠して、グリーン・リゾットを注文。グリーンアスパラ、グリンピース、ソラマメなどをベースにして、生クリームとともに仕上げているようだ。トッピングにはチーズクラッカーやクレソンのような野菜も載って、見事なグリーンの一品だ。くせのない味で、野菜好きな日本人の私も大満足!

チーズの盛り合わせ。


さすがにおなかがいっぱいで、デザートは入りそうにない。

チーズの盛り合わせを頼むと、これにも野菜が添えてある。ドライフルーツやナッツが効いた美味しいサラダだった。


私だけグラスワインをお代わりしたら、ボトルを持ってきてついでくれた。そのついでに、まだ空いていない娘のグラスにも、ワインをつぎたしてくれる。

メルシー、ムッュー♡

パリのギャルソンは、粋で気が利くのである。

〈続く〉




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