旅のフォトエッセイ:Vacance en France 11 トゥルーヴィルとドーヴィルで2014年10月07日


モン・サン・ミッシェルからパリへの帰路、フランス北側の海辺の町に立ち寄った。

 

トゥルーヴィルとドーヴィル。

川を挟んで並んだ二つの町。トゥルーヴィルは庶民的で、ドーヴィルは気取ったハイソな街。

それもそのはず、ドーヴィルは、19世紀に貴族のリゾート地として開発されたそうで、瀟洒なホテルや、競馬場、カジノなどが造られている。今でもセレブの保養地なのである。

 

一方のトゥルーヴィルは、魚介類が水揚げされる港町として栄えてきた。

もちろん私たちのお目当ても、海の幸をいただくこと。

建物もおしゃれな魚市場。

街中の魚屋さん。


ドライバーさんのおススメで入ったレストラン、「ラ・マリン」。

この銀のお皿に山盛りの海の幸、これで1人前! 大きなカニも丸ごと。

プレートの下には、パンもたっぷり。添えられたバターを一口食べたらとても美味しい!

後から聞いた話では、この辺りはフランスでも有数の美味しいバターの産地だとか。

うーん、さもありなん。私の舌もなかなかのもの……。

 


食事の後は、隣町ドーヴィルへ。

ここノルマンディー地方の建物は、木組みの縦・横・ななめのラインが装飾的で美しい。

ドーヴィルの象徴的ホテルと言われるホテル・バリエール。

次回はぜひ泊まってみたい。

デパートのプランタンも、ここではこんなにかわいらしい。

この時期、どこでもセール中。ノルマンディーの海のような、青い模様のTシャツを買った。

こちらは、ご存じエルメス。写真を撮って、おしまい。

セレブのためのカジノ。もちろん、写真を撮って、おしまい。

そして、浜辺。空はどんよりと曇り、海風は冷たく、人影もない。

夏の日差しを待ちわびるように、身を細くして、パラソルたちが佇んでいた。


ドーヴィルと聞いて真っ先に思い出すのは、あのフランス映画。

同世代なら知らない人はいないだろう。ダバダバダ、ダバダバダ……のスキャットもアンニュイで、世界中の人々のハートをつかんだ『男と女』

ふたりが出逢って大人の恋に落ちたのが、ドーヴィルだった。


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