旅のフォトエッセイCroatia2019 ③ドゥブロブニクは☆パラダイス2019年11月23日



城壁に囲まれた旧市街は、何百年の歴史を持つ教会や修道院をはじめ、プラッツァ通りを中心に細い路地が縦横に並び、カフェやレストラン、銀行やこぎれいなみやげ物屋が並び、ほとんどが観光客のために営業をしているようです。土日に休業することもありません。

私たちが3泊した5つ星のホテルは、城壁のプロチェ門から徒歩5分の近さ。ほぼ毎日のように2往復して、朝から晩まで楽しい時間を過ごしました。

 

プラッツァ通りは、12世紀に水路を埋め立てて造られたそうです。今では石畳がぴかぴかに光っています。▼

 

 日本のわが家を出発したのが、10月3日の午後4時ごろ。成田空港からトルコ航空を利用、イスタンブールで乗り継いで、ドゥブロブニクのホテルにたどり着いたのは、翌4日の午前8時過ぎ。時差7時間を足せば日本時間の午後3時ごろ。ほぼ丸1日の長い旅だったわけです。

ホテルに着いても、まだ部屋には入れず、着のみ着のままで、街へくり出しました。

 

せめて長旅の疲れを癒やそうと、最初に入ったレストランは、プロトという店。ガイドブックにも載っており、創業100年以上の老舗だとか。ランチタイムから糊のきいた白いクロスのかかったテーブルが整然と並んでいて、ちょっとスノッブな雰囲気です。

コースを頼まなくても嫌な顔をされないかと心配しましたが、イケメンのスタッフが「OK!」と言って、にこやかにテーブルに案内してくれました。

まだ12時前だったので、店内も静かで、落ち着いていました。▼


 


まずは、クロアチアワインとともに、カキの養殖で有名なストン産のカキ。▲

平たい岩ガキです。もちろん生で、レモンを絞って食します。冷たい海の味がたまらない。アドリア海の澄んだ青が口の中に広がるようです。

クロアチアワインは、日本ではまだなじみがありませんが、ヨーロッパでは人気があるそうです。たしかに安くておいしい♡


▲そして、なんと、名産の黒トリュフ入りのパスタ! ほっぺたが落ちそうでした♡



 次の夜には、広場にテーブルを置いているカメニツェというレストランへ。青と白のストライプの椅子がトレードマークで、ここも人気があるそうです。▼


カメニツェというのはクロアチア語でカキのこと。ストンに自家専用の養殖場を持っている、とガイドブックに書いてありました。これは、はずせません!

もちろん、とてもおいしかったです。▼

 ▲この青いラベルのワインは、クセのない味がいい。大衆的なものらしく、スーパーやおみやげ売り場にも置いてあったので、日本に買って帰りました。


カキ同様においしかったのが、こちらのムール貝のリゾット。▲

テーブルクロスもお皿もお店の雰囲気も、前日のプロトとは対照的でカジュアルでしたが、お値段もリーズナブル。プロトの約半額で、おなかいっぱいになりました。

 

 

夜空の下、暑くもなく寒くもなく、海のそばでも湿気がなく、これ以上ないくらいに快適です。街のレストランのお客さんは、観光客に交じって、地元の人々も、外での食事を楽しんでいるようでした。

 

帰り道、聖ブラヴォ教会の向こうに、月が。▲

 

▼これがプロチェ門。ここをくぐってホテルに戻ります。何度出入りしたことでしょう。

 


ドゥブロブニクは、料理やワインがおいしいだけではなく、従業員のサービスも本当に気持ちの良いものでした。適度に控えめで、きびきびと動き回り、お客さんの要望にはいつもにこやかにOKしてくれるのです。

街の中には、ほかの国のように、お金をせびってくる乞食もいません。たむろするゴロツキや、大声を上げて騒ぐような若者もいない。

治安がいいのは、警備が厳しいわけでもなさそうです。お巡りさんは見かけませんでした。

そして、街中の清潔なことにも驚きます。アイスクリームやサンドイッチの食べ歩きはしても、ごみを路上に捨てる人はいない。ごみ箱の周りさえ、ごみが落ちていないのです。観光客のお行儀がいいから? どこかのテーマパークのように、神業で掃除をしてしまうから……??

 

不思議な街でした。

観光客には本当に天国のような街……。そう思いました。

 

この話は長くなるので、また次回に…… 

 

《続く》

 


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