ダイアリーエッセイ:次男の卒業2022年03月29日


 

昨日は次男の大学の卒業式でした。


 

27歳にもなる息子の個人情報ではありますが、私は母親としての胸の内を吐露します。

彼は2年の頃に、ある挫折を味わい、「大学をやめたい」と言いだした。しかし、ここでそれを許したら、この先どんなことでも嫌になるとすぐに諦めるようなことになりかねない、と思った。休学はいいけれど、とにかく大学だけは卒業しよう。そう説得しました。それが息子のためだと思ったからです。

 

その後、コロナのせいでリモート授業一色になって、彼はまたもつまずいた。当時は、もし卒業までこぎつけたら、合格発表を見に来た日のように、私はうれしくて泣いてしまうだろうと思っていました。

 

最終的に、1年休学し、在籍期限の8年間を過ごし、合計9年かかって卒業が決まりました。

でも本人はとくにうれしそうではない。やっと足かせが取れてせいせいした……ぐらいの気分のようです。

だからか、私もなぜかあまり喜べない。馴染めない場所に通わせ続けて、本当にこれでよかったのかな、と思えてきます。


いや、これでよかった、と思える日が必ず来る。ここで学んだことがきっと生かされる日が来る。そう信じ続けよう。就職もせず、やりたいことをとことんやって、フリーランスで生きていく彼を、これからも見守っていこう、と新たな覚悟をしました。

 

昨日の卒業式は、保護者はコロナのため出席できず、本人は出席もしたくない。私は独りでキャンパスの写真を撮りに行きました。満開の桜の下、晴れやかな卒業生や保護者が大勢いるなか、ちょっと寂しかった……。

今日は、ゼミの食事会があるそうで、スーツを着て大学に行くというので、またとない写真撮影のチャンスとばかり、またキャンパスへついて行きました。

一日遅れですが、ようやく記念の写真が撮れたのでした。

次男にとっては大学卒業、私にとっては子育て卒業の記念すべき一枚です。


 

この大学には、わが子二人、姉と弟が大変お世話になりました。

私は来年もまた、思い出の桜を見に来ましょう。






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