著書プレゼント!2012年07月04日


今朝は、梅雨の合間の青空が広がっています。
ブログも同じ色に替えてみました。

ところで、あなたの一番好きな数字は何ですか。
そう聞かれたら、私は迷わず「3」と答えるでしょう。

ブログのアクセスカウンターの数字が、今日にも「3333」となりそうです。
とても楽しみですから、ブログを訪れてくださる皆さんと、そのワクワク感を共有したいと思いました。

そこで、ブログ初のプレゼントです!
3333」をゲットなさった方には、私のエッセイ集『歌おうか、モト君。』を進呈いたします。しかも、メディア・サーカスさんから近く発行になるピカピカの新装改訂版です。
コメント欄に、アクセスした時刻をお知らせください。

あと、10数名というところでしょうか。
どうぞお楽しみに!!

『歌おうか、モト君。』



自閉症児の母として(3):「梅雨空のように」2012年07月06日

聖徳大学のキャンパス


今朝は、千葉県松戸市にある聖徳大学の1時限目の授業で、お話をさせてもらいました。
「障害児教育」という講義の中で、私の著書『歌おうか、モト君。~自閉症児とともに歩む子育てエッセイ~』をテキストとして購読してくれているので、その著者として、半年に一度、出向きます。
また、学生さんたちが書いた感想文のレポートも読ませてもらっています。

教室には80名余りの女学生の皆さん。保育士や幼稚園・小学校の教諭を目指して勉強中です。自閉症児を育ててきた一人の母親の話を興味深く聴いてくれます。

毎回よく出る質問に、
「普通学級に入れて感じたことは?」というのがあります。

小学校に入学して最初の保護者会のとき、緊張して自己紹介した私は、
「息子は自閉症という障害があって……」
と言ったとたんに泣き出してしまった。その気持ちが通じたのか、お母さんたちも担任の先生も、息子をやさしく受け入れてくれたのでした。

毎回その話をするたびに、また涙ぐんでしまう。
今日の梅雨空のように。
でも、それは悲しみではありません。
子育てにがんばっていた18年前の自分を懐かしんでいるのです。




夏の銀座のエッセイサロンにようこそ!2012年07月14日


今月24日(火)に、恒例のエッセイクラスin銀座を開催します。
昨年春から始まって、今回で8回目となりました。


5月8日 エッセイクラスin銀座


エッセイに限らず、ブログなどの文章もテキストにして、どんな文章にも当てはまる日本語の基本的なルールを、わかりやすく解説いたします。
さらに、エッセイの書き方のコツ、テーマの見つけ方など、お話しします。

お書きになったエッセイがありましたら、ぜひお持ちください。
作品を皆さんで読み合いましょう。
もちろん、手ぶらで参加されても大歓迎です。

参加者の作品を合評したり、内容を検討したりしているうちに、女性同士の好奇心が広がります。
暮らしのこと、健康のこと、子育てのこと……。それもまた、生きることすべてにつながる楽しい学びのひとつとなるはずです。

クラスの後は、とっておきのおいしいランチをご一緒しながら、もっともっとおしゃべりタイムを楽しんでいただきます。
同世代ならもちろん共通の話題で盛り上がるでしょうし、世代を超えた女性同士のおしゃべりも、意外な発見があって楽しいものですね。

★日時:2012724日(火)10101145
★場所:銀座三越1階 デンマーク・ザ・ロイヤルカフェ
★参加費:5000円(教材費・ランチ代を含む)
★定員は7名です。(残り3名となりました)
★お申し込みの締め切りは、719日(水)とさせていただきます。
★お問い合わせ・詳細・お申込みは  hitomi3kawasaki@gmail.com まで。

まったく書いたことがないという方も、ぜひ一度クラスの楽しさを味わってみてください。
さわやかな朝の銀座で、お待ちしております。


銀座デンマーク・ザ・ロイヤルカフェで 2012/2/28

デンマーク・ザ・ロイヤルカフェのホームページでも、ご案内をご覧いただけます。


しくしく痛くない?!2012年07月31日


半月もご無沙汰してしまいました。
言い訳になりますが、毎年、4月から7月までは、東京農業大学短期大学部で「文章表現」の講義をもっています。前期だけですが、毎週のことで、気が抜けません。

今期もようやく15回の講義を終了し、あとは成績をつけるのみとなりました。
今期は女子ばかり8名。まさに自分の子どもたちと同年代。疲れの出る5時限目に、眠気をこらえてがんばっているのを見ると、ついつい母ごころが膨らんでしまうことも……。

それでも、自己表現の作文から、論理的な文章、敬語やエントリーシートの書き方まで、駆け足で講義しました。若くて柔らかい脳みそのどこかに、文章表現の大切さが刻まれたら、講義の意味はあったと思っています。
「履修してさっそく役に立ちました」
「作文に自信がついてきました」
……などなど、最後の日に、うれしい意見が聞けました。講師をやってよかった、と思う瞬間です。

東京農大キャンパスには、大きな樹木がたくさん。

印象に残ったエピソードをひとつご紹介します。
語彙を増やす目的で、オノマトペを取り上げたときのこと。
以前、外国人のための日本語教師をしていたときも、オノマトペは学生たちのお気に入りでした。擬音語、擬態語の類で、とくに体の痛みを訴えるときには重宝します。
頭が、ずきんと痛い。がんがん痛い。
肌が、ひりひり痛い。ちくっと痛い。
おなかが、ずきずき痛い。きりきり痛い。
「では、少しだけ、なんとなく痛いときは?」
「…………」
「しくしく痛い、って言うでしょう」
「……??」
「あら、言いませんか?」
「言いません……」
なんと、8名全員が、聞いたことさえないというのです。
「先生、しくしく泣く、でしょ!」
はあ、それもあるけれど……。
「どこか痛くなること自体、あんまりないし」
ショックでした。若い人たちは、言葉を知らなくて当然、痛みそのものを知らないのかもしれません。それにしても、おなかがしくしく、歯がしくしく痛むことはないのかしら。

その日、帰宅してわが子たちにも聞いてみました。
23
歳の娘は、「知ってるけど、使わない」。
17歳の息子もやはり、「聞いたこともない」。
「しくしく」は、平成生まれのなかで、死語となっていくのでしょうか。

でも、ちょっと心配になります。
学生たちがやがて母親になるときに、痛みを医者に訴えることも出てくるでしょう。
しくしく痛くなったとき、彼女たちは何と表現するのでしょう。
「先生、なにげに痛むんです」とかなんとか言うのかしら……?


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