あなたにとっての〈戦後70年〉を教えてください2015年04月29日

 


戦後70年にあたる今年、『わたしの戦後70年』という合同作品集を刊行するプロジェクトに関わっています。

戦争体験を語れる方がたが少なくなっていく今こそ、書き残していただくことが、私たちの仕事です。

「あなたにとっての〈戦後70年〉を教えてください」

私たちの呼びかけに、たくさんの作品が集まりました。

筆者のほとんどが70代、80代ですが、中には90代の方がたも。

手書きの原稿には、戦争で亡くなった肉親への思い、子どものころに引き揚げてきた思い出などがつづられています。

涙なしには読めないものもあります。

心の傷を抱えての70年でした。

あるいはまた、戦後の復興を支えた企業戦士の苦労話もありました。

ご自分で道を切り開き、成功を手にした方が、晩年になった今、満ちたりた思いで自分の歴史を書き残す。それはそれで素晴らしいことです。

どんな作品も、最後は「戦争は二度としてはならない」「平和であり続けるように」という切実な願いとともに結ばれています。

私たちは、その願いを受け継ぐ責任があると、ひしと感じています。

今日は、昭和の日。



コメント

_ kattupa ― 2015/04/30 10:41

hitomi さま とても大事な企画ですね。私のエッセイ仲間で戦争をテーマにして毎回書く人がいます。かなり高齢の方ですので話が重なることがありますが、ご本人は気に掛けず書いています。書かざるを得ない何かがあるのでしょう。

_ hitomi ― 2015/04/30 22:43

kattupaさん、
私の生徒さんの中にも、人間魚雷に乗る予定だったが、その前に終戦を迎えたという方がいました。家族とのやり取りも、軍隊での体験も、克明に覚えておられ、そのことだけを書き続けていました。「書かざるをえない何か」に突き動かされてきた70年だったのではないでしょうか。

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