ダイアリーエッセイ:図書館の新兵器?! ― 2020年09月09日
私の人生、あまり図書館を利用してこなかった。
10年ぐらい前だったろうか。たまには覗いてみようかと、近くの図書館に行ってみた。その空気の悪さ、湿気とカビ臭さにぞっとした。手に取った本も汚れていて、気持ちがしぼんで、やっぱり足は遠のいた。
でも、最近になって、図書館を上手に利用している友人を見習い、お世話になろうと思い立った。高い本代もばかにならなくなってきたし……。
昨年の秋、市の図書館に登録すませ、新聞の書評欄で目に留まった本を借りようと、初めてネット予約を入れた。奥田英朗著『罪の轍』。およそ300人待ちだ。すぐに読みたいというわけでもないので、気長に待つことにした。
そして、その本をようやく手にしたのが、今日の午後。なんと11ヵ月もかかったのだ。さぞや手垢で汚れているのではないだろうかと、特にコロナ禍の今は、心配になる。
が、しかし。
カウンターから出口に向かう途中、思わず足を止めた。
「除菌BOX」!!
大型の電子レンジのような機械で、中の棚に本を置き、扉を閉めて待つこと45秒。紫外線が照射されて、本が除菌される、らしい。
懐疑的な私も、ちょっとだけ安心して、本を抱いて帰宅した。
このマシン、以前からあったのですか。
私は図書館の浦島太郎だったのでしょうか。
マシンの扉を開けたら、煙が出て、真っ白い髭が生えたりして……