娘の一時帰国 ― 2025年02月25日
上海に赴任中の娘が、人間ドックを受診するために帰国した。どこかが悪いわけではなく、会社からの指示。よって往復の搭乗券は会社が負担。赴任してもう丸4年がたっている。
仕事の合間を縫って、1週間わが家に滞在し、今朝、ふたたび上海に戻った。
久しぶりというわけではない。これまでにも、ロンドン駐在の夫と二人で、お正月に来てくれたこともあったし、数ヵ月前には、私たち夫婦が上海を訪ねたばかりだ。
でも、これまでの帰国では、なかなか母娘二人だけの時間が取れなかったし、普段のラインや電話では、あまりおしゃべりな娘ではないので、娘の本心が覗けない歯がゆさがあった。やはり今回は、一緒の時間のなかで、母と娘の会話もできて、何よりそれがうれしかった。
近くで見ると、頬の赤い吹き出物が気になる。髪の毛も傷んでいて、水や空気があまりよくないらしい。
食事も外食ばかりだと、中国料理はどうしても脂っこいので、健康が心配になるから、忙しい日々でも、要領よく自炊するようにしているという。果物や野菜は新鮮で安く手に入るけれど、便利な冷凍野菜は質が悪い。日本からのフリーズドライなどの食材を使って工夫しているというので、帰る時には、おにぎり用の美味しい海苔や即席みそ汁などをたくさん持たせた。
娘は、日本にいる間に、人間ドックだけでなく、歯科検診やら、運転免許の更新やら、美容院やら、銀行の手続きやら、免税での買い物やら、たくさんの用事をこなしていた。外国に2年以上住んでいると、店舗によっては消費税が免税になるそうだ。
もちろん、たくさんの友人たちとも会った。30代半ばの娘たちは、すでに離職、転職した人、離婚した人、家を買った人、それぞれに人生を切り開いているという。娘もいろいろと感じるところがあったことだろう。
最後の夜は、たまたま招待されていた、ホテルの牛肉尽くしのスペシャルディナーコースを二人で堪能した。何杯もワインや日本酒を飲みながら、私の食べきれないお肉も余分に食べながら、いつになく饒舌な娘となって、胸の内を見せてくれたように思う。今は離れ離れになっている夫との暮らしも、将来の設計図も、上海での仕事内容も、少しだけではあったけれど、私には新しい発見があった。わが子ながら誇らしく思えた。
(もちろん、企業秘密や、口外したら怒られそうなことだから、ここには書けないのが残念)
そして、中国ではなかなか食べられない日本の美味しいものたち。握り寿司、たこ焼き、もんじゃ焼き、あんこの美味しい和菓子、母親、父親の手料理……などなど、彼女の好物を連日食べつくして帰っていった。
また、いつでも帰っておいで。
中国駐在は、まだあと1年か、長くても2年か……。そして、そのあとは???
娘の成長と、生活の変化と、見守りながら楽しんでいこう。

写真を撮られるのを好まない娘。今朝の出発間際にやっと一枚撮らせてくれた。娘を歓迎しようと、4年ぶりに飾ったお雛様の前で。
