ダイアリーエッセイ:私へのプレゼント ― 2023年12月24日
12月20日に、その日発売のCDが届く。
桑田佳祐&松任谷由実の「Kissin’ Christmas (クリスマスだからじゃない) 2023」。長男はサザンのCDやDVDのすべてを買いそろえてきた。
この曲は、桑田君の以前のアルバムに入っていたから知ってはいたのだ。それでも、今回はレコーディングもし直して、リメイクしたというので、楽しみにしていた。
翌朝、10月からのルーティンで、車で息子をグループホームに迎えに行き、職場に送り届ける。息子は、9月にバスの車内でトラブルを起こしたため、もっか「単独乗車は謹慎中」なのである。そのドライブの時にCDを聴いた。
イントロは10年前と同じなのに、なんと桑田君の歌い方はやさしいのだろう! 彼のこてこてハードロックの歌いっぷりからは想像もつかない。
ユーミンの少女のような高い声も、なんとかわいらしいのだろうか。
どちらも、今の私の心にしみこんできた。
2人とも、私とはほぼ同年齢。シンパシーとリスペクト……あえてカタカナ言葉が浮かぶ。
そして、以前のアルバムにはなかったフレーズが聞こえてきた。
「恋人がサンタクロース♪ 本当はサンタクロース♪」と、桑田君が歌う。
すると今度は、ユーミンがスローテンポで歌う。
「だから好きだと言ってー♪ 天使になってー♪」
あの名曲、「波乗りジョニー」だ!
目くるめく思いが沸き上がる。もう20年以上前の曲で、あの頃の思い出をすべて乗っけて、サーフボードがこちらに向かってくるようだった。
当時、新しく乗り換えたホンダ車オデッセイのナンバーには、
「7373」と付けた。曲のタイトルをもじって、この車を「ナミナミジョニー」と呼んでいたっけ。
歌詞のなかで、次のようなくだりがある。
「どこへ向かっているのか 時々わからなくて きっと大丈夫だよね 新しい日を夢で変えてゆける♪」(一部抜粋)
さらに、「あなたへの プレゼント……♪」と、ささやくように歌ってくれて、涙がこみ上げる。
今年は、激動と混乱の日々だった。必死で乗り越えてきた今、この曲は、私へのプレゼントなのだ、と思えた。
フロントガラスの向こうには、この日も冬晴れの青空が広がり、葉を落とした並木道の木々が、天に突き刺さるように並んでいる。
12月21日、この日は私の誕生日だった。
皆さん、メリークリスマス❣❣
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