エッセイ教室もリモートで!2021年05月18日


コロナの感染防止対策で、「不要不急の外出は自粛を」と言われるようになって早くも1年半がたとうとしています。

 

その間、私の受け持ついくつかのエッセイ教室も、お休みの時期がありました。

それぞれの生徒さんと通信添削の指導に切り替えたこともあります。

「これもオンラインのうち」と考えて、個別の通信添削と全員でのメールのやりとりとを組み合わせて、合評会のようにやってみたこともあります。

 

私は、高齢者の趣味の時間や友人との交流を、けっして「不要不急」などと軽んじてほしくありません。昨年9月のブログにも書きましたが、高齢者と呼ばれる世代だって、社会との関わりを止めてはいけない。第二の人生を歩む今、趣味のお仲間と語り合い、触れ合い、楽しい時間を共有する楽しみこそ、必要とされることではないでしょうか。QOL、つまり人生の質を高めることに大きな役割を果たします。

 

エッセイ教室も、お休みばかりが長引くと待ち疲れて、気持ちがなえてしまう。エッセイなんてもういいや、と思えてきてしまう……。

若い世代の方なら、いくらでも再開を待てるでしょう。安全が確立されてから再開しても間に合います。また、リモートなどの新しい方法で、これまでの楽しみを続けることもできるでしょう。でも、ご高齢の方にはなかなか難しい。(高齢者の領域に足を踏み入れた私自身の思いでもあります)

 

高齢者の多いエッセイ教室で、Zoomなどを利用するオンライン方法は、パソコンが苦手な高齢者には、ハードルが高いのではないか。できる人とできない人との間に分断を生んでしまうのではないか。そんな懸念がありました。

また、私自身で体験してみて、一拍遅れの映像や、音声がかぶると聞こえづらいことなど、マイナス面が気になります。やはり対面がいい、と改めて思っています。

ですから、エッセイ教室にリモートを導入することにためらいがありました。

 

でも、今年になって、何度も緊急事態宣言が延長され、教室もたびたび休会せざるを得ません。それをお知らせするメールに、横浜教室の最高齢、80代のS子さんから、お返事が来ました。

「今度こそはと思っていましたが、残念です。私の残り時間が少なくなっているのに、本当にコロナが憎いです」

その言葉にハッとしたのです。「もう待てない」と思いました。

悩んだすえ、この横浜教室で、おそるおそるZoomによるリモートを提案してみました。すると、皆さん未経験ながらも、「ぜひやってみたい」という声が多数を占め、わくわくと待ち受ける意気込みが伝わってきました。

さて当日、ほとんどの方がリモートの画面に顔を見せてくれましたが、S子さんは、どうしても声だけでお顔が見えません。

「ちょっと待っていてください」と言ったきり、音声も途絶えてしまいました。しばらくすると、ついにお顔が現れたのです。ご自身でパソコンの設定を調べ、カメラをONにして、参加できたとのこと。一同、拍手!!

普段からメールも原稿も、パソコンで操っている生徒さんなのですから、できないのではと思い込んでいたなんて、それこそ私の杞憂でした。


ご高齢の方でも、臆することはありませんね。どんどん挑戦していただきましょう。 

この横浜教室に勇気をもらい、今週はさらに稲城教室でも初リモート開催の予定で、今から楽しみにしています。

湘南エッセイサロンでは、年齢を問わずオンラインは経験済みの方も多く、すでに何回か行っています。

浜松教室は、母体であるカルチャースクールがオンライン講座を準備してきました。生徒さんは教室に集まり、講師の自宅とを結ぶ形で、講座を行っています。

 

生徒さんの本音を言えば、月に一度顔を合わせて、エッセイとは関係のない世間話や、教室の後のお食事が楽しみなのに、パソコンの画面越しの集まりだけじゃ物足りない……、というところかもしれませんね。私も、同じくです。

 

今月になって、ようやく一般の高齢者にもワクチン接種の機会が近づいてきました。パソコンは苦手、などとおっしゃらずに、せっかくのチャンスですから、ご自分でインターネット予約をなさってみてはいかがでしょう。

そして、ワクチンがすべての世代に行き渡ったら、きっとお仲間との楽しい時間が戻ってくることを信じて、もう少しの辛抱ですね。





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