自閉症児の母として(20):世界自閉症啓発デー ― 2014年04月02日
今日4月2日は、国連が定めた「世界自閉症啓発デー」です。
自閉症は、英語ではautismといいます。
日本語でも、少しずつ「オーティズム」という訳語が使われるようになってきました。「自閉症」という字からくる誤解を避けるためでしょう。
まだまだ、わかりにくい障がいです。少しでも皆さんが理解を深めてくださって、自閉症者が暮らしやすい社会になるように願っています。
私はいつも長男モトを通して、自閉症を知ってもらおうと、広めているつもりですが、その症状は人によって違いがあります。
世界自閉症啓発デーの公式サイトには、一般的な自閉症について、わかりやすく解説してあります。
ここに紹介しますので、お読みください。
○
○
自閉症は、「常に自分の殻に閉じこもっている状態」と考えられたり、「親の育て方が冷たかったということが原因ではないか」と思われたりすることがありますが、これは正しくありません。
脳の発達の仕方の違いから、
「他の人の気持ちや感情を理解すること」
「言葉を適切に使うこと」
「新しいことを学習すること」
などが苦手であり、一般的な「常識」と思われることを身につけることも苦手です。このため、真面目に取り組んでいても、誤解されることがあります。
○
なお、自閉症の人たちは、とても「純粋」で、自分の感じたままに話したり、行動したりすることがあり、感覚が過敏であったり、抜群な記憶力を持っていたりする人もいます。
このような、自閉症の人たちの行動や態度の意味を理解していただき、愛情をもって支援していただくことを願っています。
自閉症の人たちは、周囲の愛情と支援によって大きく育つことができるのです。
○
○
☆では、どのように接したらいいのでしょうか。
自閉症の人には、会話が苦手な人が多くいます。このため、その人の発達に応じたわかりやすい説明をお願いします。
例えば、その人が理解している言葉を知り、その言葉を使うことや、写真や絵などを添えて説明する。そして、抽象的な表現をさけて、短い表現で話すことなどで、理解しやすくなります。
○
また、過敏で、人混みや大きな音、光といった刺激を苦手とする人も多くいます。このような刺激による不快感を増幅させないよう、安心できる環境を調整して作ってあげてください。
○
新しい事や、いつもとやり方が違う時に、困って混乱することがあります。
また、「できない時」「間違っていた時」に叱って教えようとすると、本人が混乱して余計に理解できなくなったり、将来に悪影響を及ぼしたりすることもあります。どうすればよいのか、正しい方法をできるだけ具体的に教えることを基本に、穏やかに根気よく接して、良い関係を作るようにしてください。
○
○
コメント
_ のろまな通信生 ― 2014/04/03 02:11
_ kattupa ― 2014/04/03 05:46
オーティズムがいいですね。
むかし痴呆症が認知症になった例がありますので。
ただ言葉でひとを差別するのはいけないと思いますので気をつけます。
_ hitomi ― 2014/04/03 11:10
残念でしたね。ピアノの指導を引き受けていたら、新しい発見や体験ができたでしょうにね。次回はぜひ、引き受けてみてください。そして、そのエッセイを読ませてくださいね。
昨日は近くの公園で満開の桜を満喫しましたが、今朝は花冷えの雨です。
_ hitomi ― 2014/04/03 11:13
私個人的には、慣れ親しんだ「自閉症」で構わないのですけどね。何でもカタカナ言葉を用いるのは好きではありません。
呼び方が変わっても、その特性が変わるわけではありませんが、印象がソフトになるのはいいですね。
_ 片割れ月 ― 2014/04/08 14:40
世間の人は先生と違って自分に与えられた環境ではないので気づかないものです。
学校教育に障害者と付き合う術を教える授業でもない限り英語にしたところで中身はあまり変わらない気がします。
お辛い時もおありでしょうが啓発活動をお続けくださいな。
微力ながら応援しております。
_ hitomi ― 2014/04/08 19:41
応援してくださってありがとうございます。
今の世の中、ウェブで人と人がつながることができるようになりました。こんなに便利なブログも利用できるようになりました。ありがたいことです。片割れ月さんのような方が一人でも多くなってくれたら、私の微力ながらの活動も、無駄ではないのだと思っています。
(なんだか、いつもと調子が違いますねぇ)
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://hitomis-essay.asablo.jp/blog/2014/04/02/7264595/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
先日、テレビで、自閉症の人たちを歓迎するクルーズというのをやっていました。いつかHITOMI先生とモト君、クルーズ旅行をなさってみては? 私の知人二人も自閉症の子がいます。その一人はピアノの天才で耳で聴いたらそのまま弾けちゃうピアニスト君。一般のピアノ教室で先生にけむたがれてしまい、私がピアノを弾けることを知って、彼の先生になってくれないかと頼まれたことがありました。当時、自閉症についての知識もなく、自信がなくて断ったんです。今、とても後悔しています。だから、HITOMI先生のエッセイとブログで自閉症の子供たちのことを勉強させてもらっています。またそんな機会がやってきたら、今度は喜んで引き受けようと思います。