春の京都へ(6):最後に長谷寺へ ― 2014年04月27日
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このシリーズもようやく最終回。
吉野を去って、長谷寺を訪れました。
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高校の修学旅行で来たはずですが、記憶に残っているのは、長い登廊の石段だけ。
花の寺といわれるだけあって、古い寺院の建物が木々の花に埋もれるように点在するさまは、日常を忘れるほどの美しさでした。
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山あいに抱かれた静かな寺で、人の賑わいもない。
ただ、揺れる枝垂れ桜の愛らしさ、音もなく舞い散る桜の花びらに、俗世を離れたひとときの安らぎを感じました。
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とはいえ、これまでに私が一番美しいと思ったのは、弘前城の桜でしょうか。
まさに満開のときに訪れ、城を取り囲む染井吉野も、公園に植えられた枝垂れ桜も、花としてこれ以上はありえないと思えるくらいに見事な美しさでした。
今もその思いは変わりません。
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でも、京都や奈良では、見る側の歴史への思いが、桜の魅力をより深めるような気がします。古都ならではの桜の美しさを、この旅で再発見できたのだ、と思います。
桜の余韻に浸りながら、新幹線で東の都会に戻りました。
(完)
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旅への長いお付き合い、ありがとうございました。
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