自閉症児の母として(46):福山くんの「トモエ学園」を聴いて♪ ― 2017年12月30日
ちょうど1週間前の金曜日の夜、息子がテレビ朝日の「ミュージックステーション スーパーライブ2017」を見ていました。彼が毎週欠かさず見る番組の一つで、私のお気に入りのアーティストが出てくると、教えてくれるのです。
その夜は、福山くんで呼ばれました。歌うのは、「トモエ学園」という曲。黒柳徹子さんの自伝的ドラマ『トットちゃん!』の主題歌だとか。ドラマはちらりと見たことがありますが、曲は聞いたことがありません。
バイオリンのイントロで始まりました。
うれしいのに さみしくなる
たのしいのに かなしくなる
子どもの頃の学校を懐かしんで、感謝する気持ちが歌われていきます。
そして……
わたしたち 違うんだね
顔のかたち 心のかたち
歌詞を見ながら聞いているうちに、私は涙が出てきました。
息子たちの歌だ、と思ったのです。
自閉症に限らず、障害者すべての歌だと思えました。
先生 友達 わたしの明日 作ってくれたの
学び舎の日々 ありがとう
黒柳さんは、子どもの頃、今でいう学習障害だったそうです。
そんなトットちゃんを、じょうずに育んだ先生方は、息子がお世話になったすべての先生と重なります。
福山くんは、明るく楽しくというよりも、彼の精いっぱいの誠実さを込めて、バイオリンの演奏とともに、ろうろうと真面目に歌い上げていきます。
彼の歌は、力強くまっすぐに、息子たちを肯定しているように感じられました。
彼はミュージシャンとして、これまでより、ひとまわり大きくなったのではないでしょうか。
今年も、私の中にたくさんの歌を取り込んでは、人生の彩を感じてきました。
音楽は、心のビタミン。それがなかったら、心は干からびて体まで栄養失調になってしまいそう。
今年最後に、思いがけず、すばらしい歌と出会いました。
大晦日の紅白でも、彼はこの歌を歌ってくれます。
皆さまも、ぜひぜひお聴きくださいね。
そして、自閉症児の母の心にシンクロしてくださったら、うれしいかぎりです。
この一年、なかなか時間がとれず、気持ちの余裕もなく、思うように書けませんでした。書きたいことをずいぶん置き去りにしてきました。
そんな私のブログに、わざわざ読みに来てくださって、本当にどうもありがとうございました。
どうぞよいお年をお迎えください。
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