ダイアリーエッセイ:フランス菓子のほろ苦さ ― 2015年09月13日
若いイケメン男性から、ピエール・エルメのマカロンを贈られた。
私の舌も瞳も、それはもうカラフルなハートマークがちかちか……。
マカロンは、洋菓子好きの私にとって、その中でもお気に入りだ。

しかも、この店のは、忘れられない味である。
昨年の夏、娘と二人でフランスに出かけた。パリに着いたその日、ピエール・エルメの店を目指していき、一つずつ買って、チュイルリー公園の池のほとりで、胸躍らせて食べたのだった。



ブルーの箱に並んだマカロンも、文句なしのおいしさだけれど……。
贈り主は、ほかでもない娘の彼氏である。
もう、娘と二人のパリは遠くなったということだ。
ちょっぴりほろ苦い味がした。
