続・母を案じる日々 ― 2021年08月20日
7月の終わりに、容体が急変して面会を許可された時から、3週間がたとうとしていますが、母は点滴の栄養と酸素ボンベに繋がれて、小康状態を続けています。
私は、心の準備もお別れの準備も少しずつ進めながら、お休みさせてもらっているエッセイ教室を再開しようかと考えていた矢先、一昨日の夜8時ごろに、病院から電話がありました。
「意識がなくなり、容体が急変したようです。面会に来られますか」
ドキドキしながら、夜道を運転して駆けつけました。
耳元でいくら呼びかけても、母は目を開くことはなく、口を開けて、苦しそうな息をしていました。それでも、ときどき声に反応するかのように、首を動かすのです。
聞こえているのでしょうか。夢を見ているのでしょうか。
感染防止のビニールの手袋をはめた手で、母の顔や頭を撫で回しました。
酸素マスクのせいか、白い顔に青い痕があちこち残っていて、痛々しい。
少し白髪交じりとはいえ、つややかな髪が波打っている。
入院の時にはあれほど冷たい手をしていたのに、胸に載せた両手はとても温かく、いつもの母の手だと思いました。
血圧も酸素濃度も体温も安定しているそうで、その晩は帰宅しました。
翌朝、様子を問い合わせると、特に変化はないとのことで、ひとまずほっとしました。
この次に面会が許されるときは、3度目の正直となるのでしょうか。
もう母の目は二度と開かないのかも……。そう思ったら、泣けてきました。
まだまだ心の準備はできていないようです。
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