自閉症児の母として(14):やっと再就職です!2013年10月12日


長男モトのその後をご報告します。
今年の3月で、それまで勤めていた「障害者ふれあいショップ」の契約期間が終了し、4月からはずっと次の仕事探しをしていました。
就労援助センター、生活支援センター、ハローワークなど、たくさんの方々のお世話になりながら、この半年、親子で就活。暑くて長い夏でした。

その間、3回の職場実習をさせてもらいました。
それぞれ2週間、実習ですから賃金はいっさいありません。
最初はクリーニング工場。
次は、企業の研修センターでの、やはりランドリーの請負作業。
そして、3回目は、障害者支援サービスを行う事業所で、メール便の仕分けや、文房具の組み立て、企業のキャンペーン商品の封入などなど、その事業所がさまざまな企業から請け負ってくる仕事をさせてもらいました。

昨日、その3回目の実習の最終日。母親の私も様子を見てきました。

ナサシェルのネックレス。欠けている貝はペンチでつぶす。

最初にやっていたのは、フラダンスに使うナサシェルのネックレスの検品作業。
ペンチを使ったり、糸を結んだりする作業がどうも苦手な様子です。


資料を指示どおりに梱包する作業。

次は官公庁の研修資料のピッキング作業。
指示書どおりに棚に並んだ中から資料を選んできて、数を確認して、梱包します。
真剣なまなざしで動き回り、電卓をたたいてはリストにきちんと書き込み、間違いもないとのこと。高評価をもらって、本人も自信の持てる作業のようでした。

その後、反省会がありました。
その席で、職場の責任者の方から、「採用します」との言葉をいただきました。
よかった! ほっとしました。

ようやく決まったことがうれしかったのは、もちろんです。
この職場が、自閉症の彼には向いている。そう思えたのです。
几帳面にこつこつと正確な作業ができる。それをわかってもらえたのです。
そして、4年間、障害者雇用の職場での体験と、3回の実習をとおして、モトが大きく成長していることが、何よりすばらしいと思いました。

その後、モトは午後も作業で、私は一足先に帰宅。夕方、職場から電話があって、こんなエピソードを伝えてくれました。
実習中、息子の担当者として指導してくれたのは、若い女性職員のYさん。
最後の退社のとき、モトは、いつも休憩中に遊んでいる自分のゲーム機のスクリーンに、花束の絵を出して、Yさんに見せたそうです。さらに、その絵をタッチすると、ひらひらと彼の手書きの文字が……
「実習ありがとうございました」
やるね~、モト君!


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