ダイアリーエッセイ:家族旅行2014年01月08日




正月休みの最後に、箱根に1泊した。
家族が5人全員そろったのは、何年ぶりだろう。
“歩くカレンダー”の長男に尋ねると、「200871920日」と、即答が返ってきた。そういえば、修善寺のリゾートホテルに出かけた覚えがある。
23人で海外に出かけたり、スキーに行ったりすることはあったが、全員集合のドライブ旅行は6年ぶりということになる。

子どもたちが小さいときには、よく家族旅行をした。
超特大のバッグに5人分の着替えを詰めて、車のトランクに放り込んでいた。スワンちゃんと呼んだおまるを積んでいったこともあったっけ。
それも遠い昔のことで、今ではそれぞれが小さな荷物をまとめ、車に乗り込む。

パソコンおたくの次男は、大型のノートパソコンまで持ち込んで、走り出さないうちから開いている。親には黙っていたが、アネキには「6日提出のレポートができていない」と打ち明けたという。
芦ノ湖が近づいてくると、「もうダメだ、降りる!」と叫んだ。山道を走っているときもパソコンをやっていたから、車酔いしたらしい。
そういえば彼は小さいころ、山中湖のホテルに着いたとたん、ロビーにすごい勢いで吐いてしまったという前科があったのだ。
湖畔で一休みすると回復した。空腹のせいもあったのだろう。早めに自覚したことで、“大事”に至らずにすんでよかった。少しはオトナになったかな。

みんなもおなかがペコペコだ。
ランチに向かった先は、昨年、私が友人と訪れた玉村豊男ミュージアムの中のイタリアン。手作りパスタもピザも、とても美味しかった。
私は彼のエッセイのファンだ。さりげない画風の絵も好きだが、文章も研ぎ澄まされている。

レストランの薪ストーブ

30
分ほど待って、5人掛けの丸テーブルに案内された。
となりには、都会では見かけない薪ストーブ。揺れる赤い炎が気持ちまで温めてくれる。
パスタとピザを5人分注文し、各自で取り分ける。空腹で、美味しくて、話す余裕はない。みな言葉少なに食べる。
「モトくん、もうちょっと向こうに寄ってくれよ」
窮屈で食べにくそうな夫のセリフに、あれ?どこかで聞いたような、と思った。
そこで、娘が気がついた。
「あら、うちと同じ並び順で座ってるね」
わが家ももっと大きな丸テーブルで、座る椅子が決まっているのだが、旅先でも、全員まったく同じ位置に座っていたのだ。モトは自宅と同じように父親にすり寄っていた。
次男誕生で5人家族になって19年。年季の入った家族になってきた証かもしれない、と思った。
あと何回、全員で旅をするのだろう。
やがて〈発展的解散〉となる日が、わが家にも来るのだろうか。



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