春の京都へ(4):40年前の思い出の街2014年04月23日

夜桜見物は、円山公園の枝垂れ桜。大きな1本の桜の木が、ライトアップされていました。

でも、ずいぶんお年を召した桜のようで……。上から枝をつるしてもらって、やっとのこと立っているといった風情です。

そろそろ引退させてあげたいような気持になりました。

 

円山公園から、八坂神社へと歩きます。

八坂神社の舞殿


ここは、とても懐かしい場所。

高校の修学旅行で京都へ来たとき、この近くの祇園のホテルに2泊しました。

夜には自由行動の時間があり、仲間と連れだってにぎやかな夜の街を散策します。

カップルは申し合わせたように、静かな八坂神社の境内へと入っていきました。

私も背の高いボーイフレンドに誘われて、つかの間のデート。神社を歩いたあと、四条通の喫茶店で、フレッシュジュースを飲んだ覚えがあります。

さて次の晩には、神社の境内のベンチで、別の女の子と楽しげに語らう彼の姿がありました。そして、私の隣にも別の長身のお相手が……。

もう40年以上も昔のこと。ちまたでは、渚ゆう子の歌う「京都の恋」が流行っていました。

 

数年前の同窓会で、そのフレッシュジュースの喫茶店が話題になりました。店に立ち寄ったカップルは少なくなかったようです。

京都在住の同級生の話では、「まる捨」という名前だそうで、当時のたたずまいのまま、いまだに健在とのことでした。

けれどもその後、今から2年ほど前にとうとう閉店になったことを、風の便りに聞きました。

いにしえの都にも、時は流れました。

 

八坂神社の西楼門。

ここから四条通がまっすぐに伸びています。

この通りの右側に、「まる捨」はありました。

境内の「恋みくじ」。

八坂神社は、縁結びのパワースポットだとか。神さまは、いつからお得意になったのでしょう。

写真を撮っただけて、通り過ぎました。

 

遠い昔の恋心が、しばし思い出された京都の夜でした。




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