自閉症児の母として(21):東田直樹さんのこと2014年11月20日

 

東田直樹さん。現在22歳。わが家の長男と同じ自閉症。

言葉をあやつる会話はできないのに、文章を書くことはできる。

その奇跡のような、稀有な才能を生かして、中学生のときに書いたのが、この本です。

『自閉症の僕が跳びはねる理由』 ()エスコアール出版部発行


 

「どうして質問された言葉を繰り返すのですか?」

「手のひらを自分に向けてバイバイするのはなぜですか?」

「どうしてこだわるのですか?」

などなど、自閉症の特徴的なことについて、58の質問が並び、それに対して、彼が一つひとつ真摯に向き合って、答えをつづったものです。

今まで謎だらけだった自閉症のことを、ほかでもない自閉症者である東田さん本人によって、解説してくれているのです。

自閉症児の家族にとって、彼はまさしく救世主となりました。この本は、そんな私たちにとってのバイブルと言えるもの。現在、世界各国で翻訳され読まれているそうです。

 

そこには、ある一人の自閉症児の父親との出会いがありました。日本語教師の経験を持つアイルランド在住の作家、デイヴィッド・ミッチェルさん。

二人の出会いは、NHKの番組で描かれ、紹介されました。

番組のタイトルは、

『君が僕の息子について教えてくれたこと』

(番組タイトルをクリックすると、番組紹介のサイトにリンクします)

10月に放映され、何回か再放送されて、反響を呼んでいます。

 すでに番組を見た友人たちからも、「感動した」という声をもらいました。

そして、またまた再放送の予定です。

1124日(月・祝)午前10時~11

ぜひ、ご覧になってみてください。


放映ののち、この続きを書かせていただきます。



コメント

_ 村上 好 ― 2014/11/20 18:17

hitomi さん

ぜひ、放送をみたいと思います。

念のため予約録画もしました。

村上 好

_ なお ― 2014/11/20 23:16

テレビ番組視聴しました。初めてブログに出会いました。また情報お教え下さい。突然の失礼お許しください

_ hitomi ― 2014/11/20 23:56

村上さん、
ぜひ、ご覧になってください。いろいろと考えさせられる番組でした。

_ hitomi ― 2014/11/20 23:58

なおさん、
ブログに来てくださってうれしいです。
コメントもありがとうございます。
この次は、本の内容について、感じたことなど書きたいと思っています。

_ なお ― 2014/11/21 23:47

ご丁寧にありがとうございます。わたしは在職中に6年間だけ6人の自閉症(オーテイズム)の子たちを担当させて頂きました。早期退職をして、そのお子たちの記録を自費出版しました(満足のいく出来ではないのですが)・・・心が洗われる毎日でした。
テレビ番組、再度録画予約して視聴します。

_ hitomi ― 2014/11/22 09:49

なおさん、
自閉症の子どもたちをご担当くださったのですね。お疲れさまでした。
これからも、彼らをあたたかく見守ってあげてください。

_ なお ― 2014/11/22 20:06

初めて出会った子は26、7歳になりましたが、養護学校(支援学校)高等部卒業後、遠隔地の養護施設で過ごされています。4名は就職され、なかなかお会いできなくなりました。1名の方は通所施設に通っておられ、年に一度の催事で母子様にお目にかかれます。たまに母上様たちにランチに誘っていただいたり・・・年賀状での近況報告を心待ちにしてます

_ hitomi ― 2014/11/23 21:38

なおさん、
息子も小学校を1年就学猶予しているので、今28歳ですが、ちょうど同じくらいの年齢だったのですね。
息子も今でも養護学校の同窓会に出かけています。

_ SACHI ― 2014/11/24 12:08

Hitomiさま ご紹介いただいて感謝です。直樹さんが桜についてかかれているこにも感動しました。彼がみんなのためになるなら、とおけられた MRIの結果、ドクターが「障害の部分の補完として、優れて発達している脳の部分について、研究を進めていく」と言われたことに、大きな希望を感じました。脳と心、神秘的と思われている分野ですが、この分野の研究が進むことで救われる人は、どんなに多いことでしょう。それにしても,ミッチェルさんや直樹さんのお母様の笑顔の素晴らしさに心をうたれました。

_ 村上 好 ― 2014/11/24 14:15

hitomi さん

ご紹介いただいたテレビ放送
「君が僕の息子について教えてくれたこと」
をみました。

すべてが未知のことであり、大きなインパクトを受けました。

「破綻などしていません
コミュニケーションがうまく出来ないだけなのです」

「私にできることは待つこと
ナオキ君に空間と時間を与えることです」

「人の視線が怖いです
人はいつも刺すような視線で見ます」

「子どもが望んでいるのは
親の笑顔だからです」

「僕のために
誰も犠牲になっていないと
子ども時代の僕に
思わせてくれたのが
僕の家族のすごいところです」

「まるで別の人間の体に間違って
閉じ込められているように」

「僕は跳びはねている時
気持ちは空に向かっています」

「どこか遠くの青い空の下で
僕は思いっきり羽ばたきたいのです」

「しかし自分がここにいることで周りを不幸にしている
ことには僕たちは耐えられないのです」

「思いはみんなと同じなのに
それを伝える方法が見つからないのです」

「僕が幸せだと思う瞬間は家族のささやかな
日常の幸せそうな姿を見たときです」

「親御さんへ「子どもの前で泣かないでください」」

「子どもが一番望んでいることは
自分を受け止めてくれる場所と親の笑顔です」

「ごめんよブライアン
お父さんはわかっていなかった」

hitomi さんが、直樹さんのお母さんにだぶって見えました。

日本で出版された一冊のエッセイ集が時を経て、じわじわと世界で読まれていき、閉ざされた世界の扉を開け始める。すばらしいです。
番組ご紹介、まことにありがとうございます。

村上 好

_ hitomi ― 2014/11/25 09:39

SACHIさん、
おっしゃるとおり、東田さんが検査を受けてくださったことで、将来の希望が見えてきましたね。杉山先生の言われた「その子の脳が喜ぶことをやってあげる。それが自閉症児の能力を伸ばしてあげる方法になるでしょう」という言葉も印象的でした。私が療育をお任せしてきた先生方も早くからその方法をとり、私たちに指導してくださっていました。その指導の正しさが証明されたと思いました。

_ hitomi ― 2014/11/25 09:42

村上さん、
番組をご覧くださり、ありがとうございます。いろいろと心に残る言葉があったのですね。これからも自閉症に対する理解を深めていただければうれしく思います。

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