フォトエッセイ:花嫁の母として④2017年02月14日




披露宴には80名ほどのお客さまが集った。

乾杯と同時にカーテンが開くと、部屋中の窓に港の景色が広がる。ため息と歓声が上がった。







ケーキカット、そしてファーストバイト。



 

お色直しのため退場のときに、娘はサプライズの計画があった。

私は前夜にその話を聞いて、恥ずかしがるのではと、ちょっと心配になったのだが……。

退場のエスコート役に、壇上から父方の祖母の名を呼んだのである。宴の席の最高齢だ。

姑は突然の指名に驚きながらも、新婦の元に出向いていき、涙を流して喜んだ。サプライズは大成功。

さらに、途中からは私の母も加わって、娘は95歳と93歳の2人の祖母と両手をつないで歩いた。「これで花嫁は100歳間違いなし」という声をかけられながら……! 

私にもうれしいひとコマだった。






 

娘がお色直しで着替えたのは、みなとみらいにふさわしく、海をイメージしたというドレス。歩くとブルーの濃淡のひだが揺れて波のようにみえる。

 

とにかく、花嫁の母はじっと座ってはいられない。きれいでおいしそうな料理もワインも控え、二人のビデオが映されているのも横目で見るだけ。

娘がメモを書き込んだ座席表片手に、夫と二人でテーブルを回り、一人ひとりにお酌をしては挨拶をする。


娘の学生時代の友人たちには懐かしい顔もあり、私も再会を楽しんだ。かわいかった高校生の頃とは違って、すっかり大人の女性たちだ。結婚をさておいても、一番充実している年頃なのかもしれない、と思った。





 デザートの入った小箱には、一人ひとりにメッセージが添えられていた。


こうして、あわただしく時は過ぎ、宴もお開きが近づいてくる。

さて、次は……

 

〈続く〉

 



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