個人レッスンのすすめ ― 2012年05月25日
先日5月15日の記事で、代官山T-SITEで個人レッスンをした話を書きました。
すると、どんな内容のレッスンをするのですか、というご質問をいただきました。
生徒さんの作品を添削して講評する、という基本的なところは、通信と変わりありません。
一番大きな違いは、作者を目の前にしていること。それはつまり、読んでいてわからない個所や、作者の意図を知りたい個所があったら、すぐに尋ねることができるという利点でもあるのです。
通信添削の場合は、作者自身の意図がわからず、どのように添削したらいいのか、悩むことがたびたびあります。
作者が言わんとしたことがAだったら、A‘のように直したい。Bだったら、B’がいい。さてどっちかしら……?
個人レッスンならば、即質問して、即解決できます。
また、そんな質問をしているなかで、
「でも先生、じつは……」と、事実は別のCだった、ということもよくあるのです。
「では、今おっしゃったそのことを書いたらいかがでしょう。読み手にも事情が伝わるようになりますよ!」
昔、ギリシャの哲学者が弟子と問答を繰り返すなかから、真実を見出したという話を聞いたことがあります。
哲学ほどではないにしても、対話する、おしゃべりする、そんな言葉のやり取りから、作者自身が自分の本心を発見していく。そのお手伝いをしているのだと思っています。
ひとりエッセイを書いている方も、クラスで楽しく続けている方も、ちょっと気分を変えて、個人レッスンはいかがでしょうか。
いつもと違う先生。いつもと違う緊張感。
新しい発見があるはずです。
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