ダイアリー・エッセイ:かなしみず ― 2013年06月22日
当初は除外されるはずだった三保の松原も、構成資産に含まれることになったという。
25年前、三保の松原のある、静岡県の清水に住んでいた。
写真は、三保の松原で撮ったもの。後ろに見えているのが、羽衣の松。
結婚4年目でようやく授かった長男と、30代の私。おなかには2人目がいる。
何の心配もなかったころ……。
でも、この1年後に、長男は自閉症の診断を受ける。
まだ生後2ヵ月の長女も連れて、港のそばの療育センターに通った。
清水の海は、いつもきらきらと輝いていた。
私の著書『歌おうか、モト君。~自閉症児とともに歩む子育てエッセイ~』では、冒頭のエッセイ「かなしみず」に、当時のことをつづっている。
結びの3行――
今でも清水の光る海を思い出すと、それだけで目がしらが熱くなる。
「清水の海は、かなしみず……」
ふと浮かんだひとつの言葉が、あの海の代名詞となった。
ずっと、しまいこんでいた写真だったのに……。
世界遺産登録のニュースを聞いて、つい封印を解いてしまった。
今夜は涙が止まらない。
コメント
_ suzuking ― 2013/06/23 14:02
_ hitomi ― 2013/06/23 19:40
悲しかったことはエッセイに書いてきました。うれしかったことも書いてきました。嫌なことは……それは書かないで忘れ去ってきてしまったんでしょうね。
エッセイは皆さんにこうやって読んでもらえる。伝えることができる。それが私の支えの一つだったのだと思います。
まだ、けっしてすがすがしい境地に入っていません。さきほども、パニックを起こされて、ストレスはたまります。
でも、こうやって、ブログを読んでもらって、受け止めてもらえて、「ファンです」なんて言ってもらえたら、がんばる元気も湧いてくるというものです。
いつも本当にありがとうございます!
_ kattupa ― 2013/07/03 05:10
私もなぜか昔の辛い想い出がよみがえります。
一つ言えることは、諦めないで頑張ればなんとかなりました。
早くも7月、真夏はもう直ぐです。頑張りましょう。
_ hitomi ― 2013/07/03 16:14
_ あけにし ― 2013/07/04 19:49
_ hitomi ― 2013/07/04 21:57
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かなしいことも沢山あったと思いますが、
それをかきわけてここまできた人だから
私はひとみさんのファンです。
モトさんの母さんでなかったら、
お友だちにはなれなかったかも…。
きれいごとだけでは生きてこられなかったはずなのに
清々しさだけが濾過されて残ったんですね。