ダイアリーエッセイ:「山の日」に ― 2016年08月12日
写真は、2014年1月に、富士山をバックに家族そろって撮ったものです。
一日遅れになりましたが、「山の日」の大事なご報告です。
娘が「山の日」に入籍しました。
今年から新しく始まる祝日が、新しい夫婦にはふさわしい。
そして、毎年仕事が休みだから、忘れずに祝うことができる。
そんな理由で、入籍の日に決めたそうです。
そもそも、初めて娘から彼氏の存在を聞かされたのは、一年前の夏、独り暮らしを始めるという引っ越しのさなかでした。母親の勘で、なんとなくそんな気がしていました。引っ越しのどさくさに紛れるように告白されて、やっぱりね、と思ったものです。
そして、今年になって、彼氏からもきちんと「ご挨拶」の言葉を聞きました。
ところが、平成生まれのふたりは、仲人も結納も釣書も、言葉さえ知らないというのですから、びっくり。
結婚という人生の一大イベントの段取りも、昭和の世代とは隔世の感あり。
同棲(これも死語ですね)⇒入籍⇒家族顔合わせ⇒挙式⇒新婚旅行は未定、
というのですから、その「順不同」ぶりに、またまたびっくり。
私がショックを受けたことさえ、娘にはショックだったようですが、ふたりがよく話し合って決めたことに反対はできません。平成生まれには親の世代とは違った新しい常識があって当然です。親の価値観を押し付けたところで、娘たちの将来の幸せは、ふたりで築いていくものです。
娘は、すでに高校生のときに、わが家から同じマンションの4軒離れた母の所で寝泊りするようになりました。そして、昨年の独り暮らしへの旅立ち。
思えば、なんと上手に少しずつ親元から離れていってしまったことでしょう。娘のやさしさだったのかもしれません。
「お父さん、お母さん、27年間お世話になりました」と三つ指ついて挨拶することもなく……。あ、これは私でさえしませんでしたけど。
私も、27歳のときに、M君と、某月11日に結婚しました。
娘も、同じ27歳で、M君と、11日に結婚したのです。
きっと幸せになれるでしょう!
先月には、5人家族最後の旅行をしてきました。楽しい思い出が残りました。
そして、「山の日」には、娘のいない4人家族で、山ではなく、海へ行っていました。寂しさを紛らわせたかったのかもしれません。
でも、娘がわが家から出ていくのではなく、新しい家族を連れて来てくれるのだ、と思うことにしました。
「サエ、結婚おめでとう。末永く幸せになってね」