ダイアリー・エッセイ:1.17と、1.18と、そして船出2013年01月19日



 18
年前の117日、早朝。
「淡路島で大きな地震が起きたらしいですね」
とその一報を聞いたのは、産科のベッドの上で、看護師さんからだった。
空腹と、点滴の針の痛みと、ニュースの恐怖とで、一瞬ふらっと、貧血状態になったのを今でも覚えている。

おなかの中の3人目は、予定日をとっくに過ぎているのに、なかなか出てこない。
ようやく陣痛が始まって、夜中に入院。
それでも夜明けとともに陣痛は消えてしまう。そろそろ点滴をしましょうか、と針を刺された直後のことだ。

結局生まれたのは翌18日。
入院中、どのテレビからも、地震のすさまじさを物語る映像ばかりが映し出されていた。
同じ部屋に、横倒しになった高速道路のすぐそばに実家がある、という人がいた。幸い家族は無事だったけれど、里帰り出産していたら、今ごろどうなっていたか……、と話していた。
退院後も、自宅で授乳のときには、泣きながら報道を見続けた。
だから、次男の誕生日は、阪神淡路大震災の記憶の節目とともにあって、忘れることはない。
 
  

  ☆☆☆

さて、今年の118日。
次男の18歳の誕生日である。
そして、彼が大学受験に突入する、センター試験の前日でもあるのだ。

夜のNHKニュース7、最後の話題は、
「今夜は、受験生にエールを送るため、東京タワーが“サクラサク”のピンク色に輝いています」


ライトアップ東京タワー オフィシャルホームページから拝借しました

「受験生の皆さん、がんばって!!」
武田キャスターの、なんと温かい声……!
母親の私は、思わず涙ぐんでしまう。

誕生日のお祝いは延期しようね。
以前から、約束していたけれど、スイーツ大好きの息子に、ケーキだけ用意した。
誕生会&壮行会に、夫も娘もそろわず、長男と3人で食べる。


本邦初公開の次男の近影。
このうれしそうな表情。子どもみたいだ。
試験前夜の緊張もなさそうだ。
まるで遠足の前の晩のように、荷物をリュックに詰めて、早々と寝た。

今朝、とうとう船出していった。
いつもは遅刻の常習犯なのに、1時間以上も前に起床。お餅を2つ食べて、きれいに歯を磨き、寝ぐせの髪を整え、ゆっくりと支度をして、出かけた。
長い航海が始まった。38日間、受験の荒波にもまれる。

18
歳。
3人きょうだいの末っ子も、確実に大人に近づいている。



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どうもありがとうございます!

コメント

_ Yahiro kuroda ― 2013/01/19 22:21

What a beautiful stylye u're all in!
There so pleasant, heart-warming alll re hangiing out in ;)))
...so definitely I'm sure about that
sicerely

mom of Natsuha

_ hitomi ― 2013/01/20 12:00

Yahiroさん、コメントありがとうございます! お褒めの言葉をいただいて、うれしいです。これからも何とか続けていくつもりですので、またのぞいてみてくださいね!

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